第2回   京都・ecoグランプリ 2019年大会開催報告

(京都市後援事業)  京都・ecoグランプリ(略称:ecoグラ)とは

環境啓発活動や環境に関するボランティア、環境マネジメントシステムの運用や研究に積極的に取り組む関西を中心とした団体・個人が集い、研究もしくは活動内容をプレゼンし内容を競い交流するもので、より一層活動の活性化・実践を図るための大会です。
関西地域の環境に関する意識向上と啓発活動を大会のミッションに掲げ、世代を超えて市民の更なる意識向上を目的としています。

京都・ecoグランプリのテーマは、

「~未来をより美しく~」

本グランプリを通じて、

大会で内容を発信→認知を広げる→環境啓発活動の推進

といったサイクルを生み出し、今まで、環境に興味のなかった層に、問題の周知を図ります。

第2回大会 2019年6月22日 開催

・大会参加者の募集方法について

各大学、ボランティア団体への参加呼びかけ。チラシの配布や各協力機関へ設置。

・大会開催を通じて

ボランティア団体や環境問題に取り組む団体は、関西地域においても大勢おられます。しかし、それぞれの団体が、他の団体の存在や活動内容については意外に知られていないことが分かりました。そんな中、本大会を通じて、他の団体の活動内容を知り、共有をすることで、自身の団体の活動に生かされたり、また大会開催を通じて、協力体制が敷かれるなど、多くの繋がりが生まれております。つまり本大会が目指す、

大会で内容を発信→認知を広げる→環境啓発活動の推進

のベースとなる基盤が、より強固になっていると実感しております。

2019年大会は京都新聞社様に取材して頂きました

2019年6月23日 京都新聞朝刊にて掲載

本大会を開催することで各団体との繋がりと共に、各団体メンバーの知人・友人がプレゼンテーションの応援に駆けつけてくれることで、今まで環境問題に興味・関心のなかった方々への周知に繋がっており、少しずつ輪が広がってきております。

また、参加者の活動を市民に広く周知することで地道な活動の励みにして頂きたいと考えております。

今後、我々が目指すのは、より多くの繋がりを築くこと、そして、その輪を広げ、京都から世界へと、より良い環境への取り組みをサポートすることです。

第2回 2019年大会結果について

2019年6月22日、京都市東山区集酉楽サカタニ楽々ホールにて開催。

グランプリ受賞は「京都新洗組 上来真由美さん」京都市の観光の玄関口とも言える木屋町の清掃活動を「ひとつひろえばひとつきれいになる」の理念のもとに10年以上にわたり地道な清掃ボランティア活動を継続してこられ活動実績は200回以上にわたります。

応援に駆けつけて頂いた同団体の80歳代のご婦人が言っておられたことに感動したのですが、ご婦人曰く「一番うれしいことは大学時代に参加してくれてたメンバーが地元の九州や地方都市に就職で帰っても◯◯新洗組を立ち上げましたって会いに来てくれるんです」と目を輝かせながら話しておられました。

また新洗組さんの素晴しいのは活動の輪を拡げて行こうと実際にルーマニアやインドやら世界中に出張されています。

ニューヨーク市長のジュリアーノ市長がブロークンウィンドウズ理論に基づき、ニューヨークの美化を進めて治安の向上にも目指ましい成果をあげられたのは記憶に新しい話しですが、新洗組さんの活動に感じいった京都府警の警官が清掃ボランティアに数多く参加しておられるのには衝撃を受けました。清掃活動を通して人の心の美化だけではなく治安の向上にも寄与しておられるところが高評価となりました。グランプリの京都新洗組さんには活動奨励金として10万円を授与させて頂きました。

「京都新洗組 上来真由美さん」

そしてエコグラの準グランプリとなります京都市環境政策局様からの特別賞「DO YOU KYOYO?」賞の受賞は立命館大学理工学部二回生の上村菜月さんが受賞。

京都市環境政策局地球温暖化対策室推進 部長 山中かおり様から授与

 

上村菜月さんのプレゼン風景

上村さんは水質汚染問題の解決策としてユーグレナに着目し、学んだことを海外に出向いて同世代の学生に伝える活動や国内の小中校生に向けて発信する活動が高評価となりました。

この他にもエントリー頂いた方々に伝えたいのは「本当に頭が下がります。ありがとうございます」という一言につきます。

自分さえ良ければ、自分さえ儲かれば、自分さえ得をすればそれでよしとする利己的な生き方をする人が多いこの時代に人知れず「少しでも街がキレイになれば、世の中が良くなれば、社会が良くなれば」と地道な活動を継続してこられたその姿勢にただただ敬服の念を感じずにはいられません。

プレゼン頂きました皆様の日々の活動は単なる環境の美化のみならず、人の心の美化、地域社会のコミュニティの再編、市民と行政のリレーションシップの構築にまで影響を与えておられ本当に素晴らしい内容ばかりでした。自分の利益になるわけでもない活動を愚直に継続してこられたその信念や行動に本当に頭がさがる思いです。

キレイな鴨川を守る連合会 田村直樹さん&アニーさんのプレゼン風景

以下:プレゼン内容

「鴨川の掃除活動を通じて、現代の課題としてのエコ、アート、教育、福祉の分野に貢献することを目的にしています。柱は二つ。

一、鴨川の橋と河原の掃除活動、毎月。

2 日 二条大橋、3 日 三条大橋、4 日 四条大橋、5 日 五条大橋、10 日 丸太町橋、14 日 団栗橋、15 日 正面橋、20 日 御池大橋、24 日 松原橋

ニ、鴨川ゴミラプロジェクト

鴨川のゴミをあつめて、ゴミラを作るアートプロジェクト三次元のビジュアル化したゴミラはそこから二次元の4コママンガのキャラクターとなり、人々へメッセージを発信していきます。エコからアートがうまれ、子どもたちの芸術教育に貢献、さらには不登校引きこもりの子どもたち、大人たちが在宅で参加することで、社会との接点を持てるよう、福祉の分野での貢献も目指します。鴨川は1300 年もの長き歴史の中で処刑場でした。無実の罪で失われた命も多々ありました。それらの尊い命に思いをはせて、私たち今を生きる人間として、できる限りのことをしたいと考えています」

七條大橋を綺麗にする会 小林明音さんのプレゼン風景

以下:小林明音さんのプレゼン内容

「毎月7 日の9 時から、七条大橋とその周辺の清掃活動を行っています。七条大橋は、京都の七条通が鴨川と交差する橋。鴨川に架かる道路橋の中で最も古く、2019 年4 月で106 歳になりました。また、その価値が認められ2019 年3月29 日に国の登録有形文化財に登録されました。共同代表を務める七條大橋をキレイにする会では、100 年以上、休むことなく市民の生活を支えてきた七条大橋を労うため、また、七条大橋の価値を広く知っていただくため、2015年7 月7 日から、七条大橋とその周辺の清掃活動を始め、もうすぐ50 回を迎えます。定例の清掃活動に留まらず、今年も8 月4 日から6 日の間、3年連続で8 月に七条大橋をライトアップする予定です。ますます七条大橋の魅力を発信するとともに、この活動が、橋の西と東、鴨川の上流と下流、人と人、過去と未来、行政と市民、などの橋渡しになることを願っています」

〇結びに

  

今後も地道にこの大会を成長させ、目に見えている環境や人の心の美化はもちろんのこと、社会にたいしても良い影響を与えていくような事業にしていきたいと思っております。この事業は全く営利目的の事業ではないので、運営スタッフ全員がそれぞれの日々の仕事を終えた後に貴重な時間を削ってボランティアで準備をしてくれています。その仲間達の思いにこたえるためにもこの活動を地道に継続していきたいと願っております。

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京都・ecoグラ大会実行委員長 佐佐木 敦巳